大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和25(あ)1763 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人Aの上告趣意について。

所論は事実誤認及び量刑不当の主張であつて、適法な上告理由に当らないから採

用できない。

被告人Bの弁護人伏見礼次郎の上告趣意第一点について。

数名の者が犯罪を行うことを通謀した以上、実行行為に携わらなかつた通謀者に

おいても共同正犯の罪責を うものであること(昭和二四年(れ)二七一〇号昭和

二六年九月二八日当裁判所第二小法廷判決)、及び数人相互の間に共同犯行の認識

があれば共同正犯の成立するものであること(昭和二三年(れ)一六六八号昭和二

四年二月八日当裁判所第二小法廷判決)は、いずれも当裁判所の判例とするところ

であるから、原判決の下した判断は当裁判所の判例に違反しない。されば、論旨引

用の大審院判例は、刑訴四〇五条三号の上告理由として引用できないばかりでなく、

右大審院判例も当裁判所の判例と趣旨を異にしない。所論は判例の語句を捉えて原

判決を非難するに外ならないので採用できない。

同第二点について。

所論は、単なる刑訴法の違反を主張するものであるから適法な上告理由に当らな

い。のみならず所論の被告人Aとあるのは、被告人Bの誤記であること記録上明ら

かであるから、原審には所論のような訴訟法上の違反もない。

同第三点について。

論旨は量刑不当の主張であるから、適法な上告理由に当らない。

被告人Aの弁護人山根弘毅同宮崎武吉の上告趣意について。

所論は、刑訴四〇五条の上告理由に当らないばかりでなく同四一一条の場合にも

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当らない。

被告人Cの弁護入赤松政雄の上告趣意について。

憲法三七条二項は、裁判所が必要と認めて喚問した証人に対する規定であつて、

裁判所が必要と認めない証人をも喚問し被告人等に審問の機会を与えなければなら

ない趣旨の規定でないことは、当裁判所のしばしば判例として示すところである(

昭和二三年(れ)八八号同年六月二三日大法廷判決、昭和二二年(れ)二五三号昭

和二三年七月一四日大法廷判決、昭和二二年(れ)二三〇号昭和二三年七月二九日

大法廷判決)。それゆえ、原審が所論証人D夫婦及びEを喚問しなかつたことを目

して憲法に違反すると主張する論旨は採用できない。

よつて、本件各上告を理由ないものと認め、刑訴四〇八条に従い、裁判官全員一

致の意見で主文のとおり判決する。

昭和二七年六月三日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 本 村 善 太 郎

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